木にぶら下がる「毬」のような形の巣を見たことはありますか?
実はそれ、ただの巣ではありません。
ある鳥が作った“家”です。
しかもその構造、まるで編み物。
人間でも再現するのが難しそうなレベルです。
この不思議すぎる巣を作るのが「ハタオリドリ」と呼ばれる鳥。
想像以上にすごいので、わかりやすく紹介します。
この巣を作るのは「ハタオリドリ」
このぶら下がる巣の正体は、
ハタオリドリ(Weaver Bird)のもの。
アフリカなどに生息する小さな鳥で、
その名前の通り「織る(weave)」ように
巣を作るのが特徴です。
シンガポールでも、まるで編み物のような巣を作る
ハタオリドリを見ることができます。
その中でも多く見られる種類の一つ、
ズグロキゴロモハタオリ|Golden-backed Weaverの巣作りの様子を、
実際に現地で観察してきたので、見られる時期・場所・注意点をまとめます。
木からぶら下がる不思議な巣を、
小さな体で器用に編み上げていく様子は圧巻です。
シンガポールで見られる“編み物の巣”ズグロキゴロモハタオリの観察スポット

ズグロキゴロモハタオリが見られる時期
ズグロキゴロモハタオリは、
3月〜8月頃が繁殖シーズン。
中でもおすすめは
4月〜5月(巣作りが活発なピーク)
私も実際に
2023年4月・2025年4月に観察しましたが、
- 巣を編む様子
- 求愛行動
- 水浴びする姿
までしっかり見ることができました。
初めて見るとかなり感動します。
初めて観察した場所(2023年)
最初に見た場所は、フェンス越しに観察できるエリアでした。
そのおかげで
- 鳥との距離が近い
- 警戒心が少ない
- じっくり観察できる
というかなり良い環境。
目の前で巣作りを見ることができて、
「こんなに器用に作るのか…」と驚いたのを覚えています。
再訪できなかった理由と新しい発見(2024年)
翌年(2024年4月)に再訪しようとしたところ、
道が閉鎖されていてアクセス不可に…
車でしか行けない状況になっており、
徒歩では難しくなっていました。
ただ、その後調べてみると
別の場所でもコロニーが見られることが判明。
結果的に、別スポットで再び観察することができました。
一番有名な観察スポット:Lorong Halus
ズグロキゴロモハタオリのコロニーを見るなら、
まず名前が挙がるのがここ。
人が少なく、自然がそのまま残っているエリアで
落ち着いて観察できるのが魅力です。
✔ 見どころ
- 巣が密集したコロニー
- 巣作りの様子
- 水浴びする姿(かなり癒される)
✔ 注意点
- 水辺で足元が悪い
- 赤い蟻が多い
ハイカットの靴 or 長靴は必須レベル
Lorong Halusでの場所の探し方
Lorong Halus Wetlandへ向かう橋を渡ったら、
川沿いの道を左へ進む
しばらく進むと、
藪の中に水辺が広がるエリアがあります。
その周辺に
複数のコロニー(巣の集まり)
が確認できます。
ピンを打った辺りの藪の中が水辺になっています。
その水辺の周りに沢山コロニーがあります。
観察していて印象的だったシーン
巣作りや求愛行動に疲れたペアが、
水たまりで水浴びする場面も見られました。
これがかなり癒されます。
「こんなに頑張って作ってるんだな…」とちょっと感情移入します。

ズグロキゴロモハタオリ|Golden-backed Weaver♂

ズグロキゴロモハタオリ|Golden-backed Weaver♀
別の観察スポット:Bollywood Farms
もう一つの観察ポイントが、クランジエリアにあるハーブ園。
木曜〜日曜にはレストランも営業しています。
(※事前確認推奨)
特徴
- 園内の奥に静かなエリアあり
- フェンス越しにコロニーを観察可能
ただし注意点
2024年時点で道が閉鎖されているエリアあり
軍事訓練場の開発の影響で、
徒歩でのアクセスが難しくなっています。
アクセスの注意
- 車なら問題なし
- タクシー・Grabは帰りが不安
行くなら事前にしっかり計画を
Bollywood Farmsはこちら
ズグロキゴロモハタオリとは?シンガポールで増えている理由も解説
「編み物のような巣」を作ることで知られる
ズグロキゴロモハタオリ|Golden-backed Weaver
見た目のインパクトだけでなく、
実はシンガポールで数を増やしている鳥
としても注目されています。
ここでは、基本情報とあわせて
シンガポールでの状況も分かりやすくまとめます。
アフリカ原産のハタオリドリ
ズグロキゴロモハタオリは、
アフリカ東部に生息する鳥です。
主な分布は
- 南スーダン
- ウガンダ
- ケニア
- タンザニア
湿地や水辺の環境を好み、
水辺の木に巣を作るのが特徴です。
| 分類 | 種名 |
| 目: | スズメ目 |
| 科: | ハタオリドリ科 |
| 属: | ハタオリ属 |
| 和名: | ズグロキゴロモハタオリ |
| 英名: | Golden-backed Weaver |
| 学名: | Ploceus jacksoni |
| サイズ: | 12-14.5 cm |
編み込まれた「楕円形の巣」
この鳥の最大の特徴は、やはり巣。
- 草や植物の繊維を使う
- 1本ずつ編み込む
- 楕円形でぶら下がる構造
見た目は完全に「毬」
しかもこの構造は、
外敵や雨から身を守るために進化したものです。
オスとメスの見分け方
ズグロキゴロモハタオリは、
オスとメスで見た目がはっきり違います。
オス(繁殖期)
- 鮮やかな黄色の体
- 黒い頭
- 腹部はオレンジ系
とにかく目立つ

メス
- 全体的に淡い黄色
- 模様も控えめ
他のハタオリドリのメスとかなり似ていて、見分けが難しいです

シンガポールで増えている理由
本来はアフリカの鳥ですが、
シンガポールでは少し特殊な背景があります。
もともとは「篭脱け個体」
ズグロキゴロモハタオリは、
飼育されていた個体が逃げた(篭脱け)
ことで野生化したと考えられています。
初めて確認されたのは2011年
シンガポールでは、
Lorong Halusで
2011年に初めて営巣が確認されました。
そこから急速に増加
その後、個体数は徐々に増え、
現在では複数のコロニーが確認されるように
湿地環境が多いこともあり、
生息条件が合っていたと考えられます。
今後さらに増える可能性も
現地では、
今後も個体数が増える可能性がある
と考えられています。
理由としては
- 天敵が比較的少ない
- 繁殖力が高い
- 環境が適している
つまり「定着しやすい条件」が揃っている
まとめ:シンガポールで見られる“外来の建築職人”
ズグロキゴロモハタオリは
- アフリカ原産の鳥
- 編み物のような巣を作る
- シンガポールでは外来種として定着
という特徴を持つ、かなりユニークな存在です。
日本では見ることのできない、ハタオリドリのコロニーと巣作り。
鳥たちが飛び交いながら、懸命に巣を編み上げていく姿は、
見ているだけで思わず引き込まれます。
しかも、その光景をこんなに気軽に見られるのがシンガポールの魅力。
在住の方はもちろん、旅行で訪れる方や、
普段あまり野鳥に興味がない方にもぜひ一度見てほしい景色です。
観察するなら、繁殖シーズンの3月〜8月がおすすめ。
特に巣作りが活発な時期には、
👉 Lorong Halus
👉 Bollywood Farms
で、この特別な光景に出会えます。

YouTubeに巣作りの様子の動画をアップしました!

