雨季が終わり、*サラカ(Saraca)の花が咲き始めると、普段あまり見ることのない太陽鳥が姿を見せ始めます。宝石をちりばめたようなキラキラが美しいヴァン ハッセルト サンバードが見れる場所のご紹介です。
*サラカ…東南アジア原産の木。黄色い花をつけます。
シンガポールで最も見つけるのが難しい太陽鳥 – ヴァン ハッセルト サンバード
1.ヴァン ハッセルト サンバードが見られる時期と場所
Van Hasselt’s Sunbird / ヴァン ハッセルト サンバード ♂
2024年4月撮影
ヴァン ハッセルト サンバードは、他の太陽鳥とは違い、都市公園では見かけることはありません。サラカという花の蜜を好むようで、そのサラカが咲く時期、3~5月、9~11月のうち、渡りの終わった子育てシーズンの4月によく観察されています。
この太陽鳥が一番見られている場所は、Bukit Batok Nature Parkの駐車場横のサラカの木です。この公園には、いくつかサラカの木があって、花をたくさん咲かせているのですが、特定の木がお気に入りのようでそこに一番蜜を吸いに来ます。写真撮影をされている方は、ほぼその場所です。
その他、観察されたことのある場所は、ウビン島、ローワー・パース・レザボアー・パーク、ジェルトンタワー、ライフル・レンジ辺りです。これらの場所は、実際に写真を撮られた方がいました。ただ広いので、見つけるのは大変かも。鳴き声を頼りに双眼鏡でみるのがいいかもしれませんね。
ジェルトンタワーは辺鄙な場所にあり、たどり着くのに苦労しますが、特に朝早くは色んな鳥が観察できるようです。ここでは、定期的にヴァン ハッセルト サンバードが見られているようです。
2.ヴァン ハッセルト サンバードについて
Van Hasselt’s Sunbird / ヴァン ハッセルト サンバード ♂
2024年4月撮影
Van Hasselt’s Sunbird / ヴァン ハッセルト サンバード ♀
2024年4月撮影
ヴァン ハッセルト サンバードは、インド北東部からバングラデシュ、東南アジア、大スンダ列島(スマトラ島、ジャワ島、ボルネオ島、スラウェシ島およびその周辺の島)に生息しています。
シンガポールでは、特定の時期、特定の場所であれば見ることができます。
私が野鳥観察を始めたときに購入した”A Naturalist’s Guide to the Birds of Singapore”という図鑑には、Common resident、つまり一般的な鳥とされているので、何度か探しましたが、見つけることはできませんでした。最近情報収集するサイトではUncommon residentとされているので、昔は今よりも見れたのかもしれません。
オスはメタリックな緑色の頭にピンク紫の喉、胸とお腹は暗めの渋い赤色をしていて、なんとも美しいです。メスは、オスよりも体が小さく、くすんだオリーブ色の上部、黄色いお腹でちょっと地味です。
和名はなく、英語名をカタカナ読みで記載しました。どなたかのブログでは、ハラアカタイヨウチョウと命名されていて、とてもしっくりくるネーミングだなと感心しました。
分類・種名
目: スズメ目
科: ネクタリン科
属: タイヨウチョウ属
和名: ヴァン ハッセルト サンバード / アン ハッセルト サンバード
英名: Van Hasselt’s Sunbird
学名: Leptocoma brasiliana
サイズ: 10 cm
こちらのサイトで鳴き声が聞けます。
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3.まとめ
今回は、シンガポールではなかなか見ることができない、珍しい太陽鳥の見れる時期と場所についてご紹介しました。
サラカの花が咲き始める、3月から4月にかけてはこの鳥を見るチャンスです。シンガポール在住の方、旅行でこの時期に来られた方、是非Bukit Batok Nature Parkに足を運んでみてください。この公園は、他にもいつも見れる野鳥が何種類かいるので合わせて探すと楽しいですよ。